株式会社ポケモン 採用サイト Pokémon Business Professionals

Special Interview 「アプリ開発、その奮闘の舞台裏」

Free to Startで貫いた「遊びとしての面白さ」『ポケとる スマホ版』の開発舞台裏を探る

2013年に立ち上がったアプリ事業部。発足時には開発する具体的なアプリの内容が一切決まっていない状況でした。しかし、数年後の現在ではすでに数多くのタイトルが発売されています。中でも大きな成功を収めたアプリのひとつがパズルゲームの『ポケとる スマホ版』です。立ち上げから部を牽引している、アプリ事業部部長の末永康典さんに、そのアプリ開発の舞台裏を語っていただきました。 ※部署名・役職は取材当時のものです。

開発本部 アプリ事業部 部長
末永 康典Yasunori Suenaga
大学卒業後は大手総合商社に就職。IT部門で新規事業開拓やアジア向けプロジェクトを担当。株式会社ポケモンへの入社は2007年。以後、営業部、開発統括部でカード事業やゲーム事業に、アプリ事業部ではゲームの開発に従事する。2013年のアプリ事業部発足当時より在籍している、立ち上げメンバー。

世界60ヶ国以上でサービスを運営『ポケとる スマホ版』のチャレンジ

アプリ事業部が立ち上げられた背景をお聞かせください。

当初は、実はアプリ事業部としての事業内容がまったく決まっていなかったんですよ(笑)。そもそも株式会社ポケモンとしては、CS機(家庭用ゲーム)のマーケットに一定の市場価値や魅力を既に見いだしています。それはアプリ事業部が立ち上げられた2013年当時も同様でした。一方で、お客様がスマホに触れる時間は日を追うごとに長くなっています。そうしたお客様とポケモンの間に再び接点をつくることが、アプリ事業部に課せられた役割のひとつとして存在した、という背景です。

アプリの開発プロジェクトでは、具体的にどんな業務をするのでしょうか?

事業部としての最新アプリである『ポケとる スマホ版』の話をすると、例えば、パートナー企業様とのゲーム性の設計、体制構築などが挙げられます。『ポケとる スマホ版』はアプリ事業部が初めて開発した運営型ビジネスモデルのゲームアプリでした。そのため、未知数だった『ポケとる スマホ版』でプレイするユーザー数に、スケール制限なく対応できるよう、裏側のシステムはとても特殊な設計をしています。特殊であるため、その信頼性を検証したり実装の可否判断をしたりすることも重要でした。他にも、法務的な課題のクリアランスに時間を割いています。スマートデバイスは全世界で10億台以上です。そうした海外市場での販売を視野に入れ、開発段階より関連法規を調査しました。

『ポケとる スマホ版』の開発でもっとも苦労されたのは、どんなことでしたか?

法規対応かもしれませんね。例えばヨーロッパでは個人情報を地域外へ持ち出すことが原則的に禁じられていて、アメリカでは連邦取引委員会が13歳未満のお客様の個人情報を保護する条項を定めています。国内法規なら、ウェブ上でお金の移動を規制した資金決済法が一例として挙げられるでしょう。かなり大変な作業になりましたが、地道に取り組んだことで、結果として世界60ヶ国以上でサービスできるノウハウを獲得できました。このノウハウは、アプリ開発事業のみならず、今後も社内のさまざまなプロジェクトに活用していけるはずです。

ポケモンの選択を「おまかせ」にするという挑戦 新技術の応用は、いい体験を演出できてこそ活きる

『ポケとる』及び『ポケとる スマホ版』の開発で、大切にされたポイントはありますか?

『ポケとる』というゲームが「遊び」として面白いかどうかが、クリエイティブな部分の開発の大きなポイントです。「純粋な遊びとしての面白さをお客様に感じていただけるゲームである」という点に、ものすごくこだわりましたね。『ポケとる』は、株式会社ポケモンが初めて開発したFree to Start(無料でゲームのプレイを始められるという意味)のゲームです。このFree to Startのゲームは、これまでのお金を払ってソフトを購入してからプレイする、ゲームボーイなどのゲーム専用機向けのポケモンのゲームとは、お客様の「遊び方」が根本的に異なります。そこで重要となるのが「気軽にプレイしても純粋な遊びとしての面白さを得られるか」なのです。

これまでのポケモンとは遊び方が異なる『ポケとる』において、どんな取り組みをされたのでしょうか?

これは『ポケとる』の象徴とも呼べる取り組みなのですが「おまかせ」ボタンをつくったことです。ポケモンをプレイするときの共通キーワードに「相性」があります。数百いるポケモンの「相性」を知っているとゲームが有利になるのです。有利にプレイするためには、お客様は数百いるポケモンの相性を「自分で考える」必要があります。実は、ポケモンの遊びのコアな部分のひとつは、この数百いるポケモンの相性を「自分で考える」ことなのです。しかし『ポケとる』では、ポケモンの相性を自分で考えずに「おまかせ」できるよう工夫しました。一方で、難易度の上がったステージを効率的にクリアするには、依然としてポケモンの相性や組み合わせを自分で考える必要があります。つまり『ポケとる』では、純粋な遊びとしての面白さを気軽に味わえて、ポケモンの遊びのコアな部分を求めるお客様の期待にも、応えられるゲームを目指したのです。

実際の反響はいかがだったのでしょうか?

おかげさまで、お客様よりいくつもの嬉しい声を届けていただけました。ポケモンは1996年のゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター 赤・緑』の発売より、数えて20年です。そうした歳月が過ぎた中で「久しぶりにポケモンのゲームをプレイして、初めて見たポケモンもいたけど楽しめた!」「おまかせボタンがあったので気軽にプレイできた」などの声を多く聞くことができました。実は、何度も議論の的となり「ポケモンらしさが失われるのでは…」という不安を開発段階では完全に拭い去ることができませんでした。しかし、お客様の反響を聞けた今は開発に踏み切って本当に良かったという気持ちです。同時に、アプリ事業部立ち上げ時に課せられた役割の一部を果たせた実感にもつながったので、アプリ事業部としては『ポケとる』に手ごたえを感じています。

今後のスマホアプリ戦略の展望について聞かせていただけませんか?

新技術を応用してアプリに取り入れ、新しい体験を演出することが鍵となっていくでしょう。例えば『ポケとる スマホ版』を開発したときには、NoSQLをメインDBに採用することで、高速性・スケーラビリティと高可用性の両立を実現しています。Niantic,Inc. 様との共同プロジェクトである『Pokémon GO』のプロジェクト発表時には、位置情報サービスの技術をゲームへ応用していることを公表しましたが、「あの技術によって新たなゲーム体験が味わえるのではないか」ということで、発売前より話題を集めています。今後のアプリ開発においても、プレイしたお客様が新しい体験として驚きを覚えるような、たくさんのお客様が「いい体験をしたな」と感じられるアプリを開発していきたいです。そうした取り組みを続けることで、ポケモンをずっと好きになっていただけたらと考えています。では、いい体験とは何か。新技術をどう応用したら驚いてもらえるか。ポケモンとお客様の間に新しい接点を見つけられる人と、一緒になってアプリ事業部を盛り上げていきたいですね。

PAGE TOP
PAGE TOP